ASKUL(アスクル)の名前の由来が、今日注文したら明日には商品が届くという意味の「明日来る」なのは、ご存じの方も多いでしょう。このASKUL (アスクル)のビジネスモデルは、文房具の流通に関して、中小企業やSOHOなどをターゲットとして着目したところが最大の特徴です。
みなさんは文房具やオフィス用品をどこで購入していますか?大企業にお勤めの方は、昔から取引をしている文具屋があって、そこの外商部員が定期的にオフィスに注文を取りに来たりする場合も多いでしょう。でも小さな会社やSOHOなどでは、なんと言っても通販が便利です。オフィス用品の通信販売では、 ASKUL(アスクル)が非常に有名です。
文房具の市場規模は約1兆5千億円ほどありますが、そのほとんどが法人需要だと言われています。日本全国に事業所は620万か所ありますが、そのうち従業員数が30人以上の大規模事業所は全体の5%以下であり、残りの95%は従業員数が30名以下の中小・零細事業所なのです。
ところが大手文具店が外商サービスによってカバーしているのはこの5%未満の大規模事業所が中心であり、市場の大部分を占める中小・零細事業所の従業員は、従来は不便を感じながらも文具店の店頭で商品を購入するしか方法がありませんでした。ここに市場の巨大な「真空マーケット」があることに気づいたのが、ASKUL(アスクル)の出発点になっています。
ASKUL(アスクル)は1993年に創業され、これまでの歴史の中で順調に売上を伸ばし続けてきました。カタログも昔のものに比べてずいぶんと厚くなり、2002年秋・冬号はなんと972ページ、掲載されている商品点数は13,400アイテムだそうです。ものすごいボリュームです。